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ラケットは歪むもの?

 

ガットの張り方(流れ)

ガットを張るところを皆さんは見たことがありますか?

テニスショップに入ると腰ぐらいの高さまである機械に

ラケットを固定してガットを張っている姿を一度は

見たことがあるはずです。

さまざまな理由により張り方は細かくは違いますが

およその流れをまず説明しておきます。

 

実際の張り方についてはこちらよりも詳しく図解されている

糸張人魂」さんや「ジャッキーさんのONIVATION」さんを

参照してください。

 

まず、最初ですがラケットの縦糸を張ります。

縦糸とは左の図の通りです。

縦糸、もしくはメインと呼ぶわけですがメインと呼ぶ理由は

後ほど説明します。

そして、縦糸の後は横糸(クロス)を張ります。

図がややこしくなるので縦糸は省略していますが、

左の図は上の図を張り終えた後で張るわけです。

作業で言えば縦糸を張る→横糸を張る→結ぶ

で終わりです。

 

先ほど述べたメインとクロスの名前の由来ですが

ラケットは普通左の図のような状態で当たります。

スピン、スライスなどを打つときにラケットを振る方向は

矢印の通りです。

 

さて、それではどの糸に一番負荷がかかるでしょうか?

左の図にあるメインの糸に一番負荷がかかるのは

理解できます。

 

完全にフラットで当てるのならば関係ないかもしれませんが、

回転をかけるとどうしてもメインの糸に負荷をかけてしまいます。

ですから、この糸が回転をかける上で重要なので

メイン(「主要な」という意味で)と呼ぶわけです。

クロスというのはメインをわたる(acrossとほぼ同義)という意味です。

 

さて、本題のゆがみの説明ですが、このゆがみというのは
ラケットの張る手順によって生じてきます。

左の図を見てください。

ラケットに糸を張るときにはまず左の図の緑の点で示した
部分をがっちりと固定してラケットが動かないように
変形しないように固定します。

 

そこからメインを張るわけですが

左の矢印で示したようにラケットはつぶれようとします。

もちろん、固定しているのでつぶれませんが

固定しなかったらすぐ折れます・・・

 

それでは仮に50という力で矢印の方向へ力がかかっていたとします。

 

最初、まん丸だった円が

真ん中の円のように楕円になった場合

太い矢印で示したように力を加えれば

また、まん丸に戻りますよね?

そこで横糸を張ると矢印の通り力が加わります。

それを50に調節してやると・・・

 

縦と横の力が調度つりあって元の形を保てるわけです。

 

その均衡が崩れるとラケットは歪みます。

ココからが歪む原因のメインです。

最初メインの糸を張るときにはガットが歪む原因は無いのですが

クロスを張るときにどうしてもほうっておけば

左のような(かなり大雑把ですが)感じに仕上がってしまいます。

理由はメインの摩擦に引っかかって左のような弧を描いてしまいます。

 

それでは、張り終わってから左のようになった糸を

あるべきまっすぐな形に戻すとどうなるでしょうか?

クロスだけで考えると

左のようなまん丸を保っていた赤い糸がまっすぐ伸びると

下の図のように横に広がった円になりますね。

 

こんなのが何本も重なって円を内側へ引っ張る力が

足りなくなっていきます。

 

そこで、変形という結果になって現れるわけです。

上にあげたような図と同じようにクロスの糸が曲がっているなんて言うことはほとんどありませんが、

ほんの少しのことですがやはり弧を描いています。

横糸を一つ引っ張るごとにその糸をまっすぐにして、前の糸も、前の前の糸もまっすぐに直して・・・

まっすぐに見えても、実は錯覚で(円にまっすぐを書くのは難しい)まっすぐじゃなかったりするので、

そのまっすぐをすべてのクロスに出すことができるには本当に職人さんのような技が必要になってきます。

 

そのガット張りを1日に何十本とこなすプロのガット張り(ストリンガー)の方はさぞ神経をすり減らす仕事かと思います。

そこに、そのラケットの特性(硬いやわらかい・大きい小さい・・・)やガットの特性(細い太い・硬いやわらかい・・・)が加わり

その組み合わせをコーディネートすることは非常に難しいことだと思います。

違いがわかるプロテニスプレーヤーを相手にガット張りをするなんて恐ろしすぎます(((=_=)))ブルブル

 

話がそれましたがそれほど難しいことなのですから、私を含めそれのみを職業としていないアマチュアが

ガットを張ると確実に歪みます。

それをテニスがしたことが無い人間ガットを張ってもらうなどとてもじゃないができません。

見た目は糸が通っていますが、中身は似て非なるものですので張ってもらう相手は選びましょう!!

余談

ヨネックスのラケットの形って変だなって思ったことはありませんか?

この形状は、初めて出た当時、プリンス、ヘッド、ウィルソンなど

他社があったなか、特許を取ることができたすばらしいアイディアです。

左の図にあるように若干長方形に近い形になっているのが

わかると思いますが、この形(アイソメトリック形状)の

秘密(知ってる人は知ってると思うけれど)について少し話します。

先ほどメインがボール与える影響を最初の方で述べましたが

そのメインの効果範囲を広げることができます。

 

左の図でアイソメトリック形状と標準の形の真ん中の糸の長さと

少し端の糸の長さの違いを比べて見ます。

アイソメトリックの場合@とAの糸の長さの違いはほとんどありませんが

標準のものの場合@とAの長さの違いはアイソメトリックの違いよりも

大きくなっています。

糸はたわんで反発するため長ければ長いほど反発するわけですので

Aの長さの長いアイソメトリック形状の糸の方が良い効果を出すと

いえます。

同じことがクロスにもいえるのでAの糸の効果は

アイソメトリックの方がよくなります。

 

そんな理由で中央よりも端にある糸の効果が高いアイソメトリック形状

の方がスイートスポットが広くなるということになります。

上の図で書いた面の大きさではアイソメトリックの方が大きくなっていますが、それが例え同じ面の大きさであっても

アイソメトリックの方がスイートスポットは大きく作ることができます。

 

ただ、打った感じ、コントロール性能、ラケットのフレームの剛性などは好みなどがありますし、

何を優先するかでこのラケットを使用するかどうかは分かれるみたいです。

   
   
   
   

 

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